夜勤続きで身体がきつい、プリセプターが怖い、インシデントが続いて自信をなくした…。新人看護師として働いていると、ふと「もう今日は行きたくない」「ズル休みしたい」と感じてしまう瞬間があります。
しかし、安易な欠勤は職場の信頼や今後のキャリアに影響することもあります。
この記事では、新人看護師がズル休みしたくなる理由と、現実的に使われやすい言い訳、そのリスクと上手な対処法を、現場経験をふまえて解説します。心身を壊さず、看護師として長く働くためのヒントとして役立てて下さい。
目次
新人看護師がズル休みしたくなる理由と心理
「看護師 ズル休み 理由 新人」というキーワードで検索する方の多くは、自分が今まさに仕事へ行きたくない状態にあり、その感情が普通なのか、どこまで許されるのかを知りたいと感じていることが多いです。
新人看護師は、国家試験を乗り越えたばかりで知識も十分あるはずなのに、現場に出ると理想と現実のギャップに直面します。患者対応、医師との連携、先輩看護師からの指導、電子カルテの操作など、同時に多くのタスクを求められ、常に緊張した状態になりやすいのが特徴です。
その結果、心身の疲労から「ズル休みしたい」という気持ちが芽生えることは珍しくありません。ここでは、どのような場面や背景から、その気持ちが強くなるのかを整理していきます。自分の状態を客観的に把握することが、適切な対処につながります。
新人特有のストレスと責任の重さ
新人看護師は、臨床現場での経験が浅いにもかかわらず、日々の業務の中で生命に直結する判断や行動を求められます。
たとえば、点滴の滴下速度一つにしても、ミスがあれば患者の状態を悪化させる可能性があります。そのプレッシャーが積み重なることで、慢性的な緊張状態に陥りやすくなります。
さらに、新人は自分の力量が分かりにくく、「自分だけできていないのではないか」という劣等感や不安を抱えがちです。指導を受ける場面が多いため、先輩からの注意が「責められている」と感じてしまうこともあります。これらが連鎖して、「仕事へ行くのが怖い」「一度逃げたい」という感情が強まり、ズル休みの誘惑が大きくなってしまうのです。
人間関係や指導体制によるプレッシャー
新人看護師がズル休みしたくなる背景には、人間関係のストレスが大きく関わることが多いです。
特に、プリセプターや教育担当者との相性は、新人期間のメンタルに大きな影響を与えます。指導が厳しい、言い方がきつい、忙しさから十分に教えてもらえないなどの状況があると、「自分は迷惑な存在なのでは」「また怒られるかもしれない」と不安が増大します。
また、病棟全体の雰囲気がピリピリしている、相談しづらい、陰口が多いといった職場では、新人が孤立感を抱きやすくなります。職場に味方がいないと感じると、出勤のハードルは一気に上がり、「どうにかして今日は行きたくない」と考えやすくなります。人間関係のストレスは目に見えにくいため、本人も「自分が弱いだけ」と責めてしまいがちですが、実は非常に大きな要因です。
夜勤・シフト勤務による生活リズムの乱れ
看護師は交代制勤務が基本であり、とくに新人であっても早出、遅出、夜勤が組み込まれることが多くあります。夜勤は慣れないうちは睡眠リズムを大きく崩し、日中にしっかり眠れない、常に寝不足、食欲が不安定になるといった影響が出やすくなります。
睡眠不足や生活リズムの乱れは、集中力の低下だけでなく、感情のコントロールにも影響します。
その結果、同じ出来事でも必要以上に落ち込んだり、イライラしやすくなったりして、「もう今日は休みたい」という気持ちが強くなります。特に連続夜勤明けや、夜勤後すぐに日勤が続くきついシフトでは、肉体的な限界からズル休みしたくなるのは、ある意味自然な反応ともいえます。ただし、そのまま無理を続けると心身の不調につながるため、体調管理と勤務調整の相談が重要となります。
新人看護師が実際に使いがちなズル休みの理由

新人看護師が「どうしても今日は出勤できない」と感じたとき、どのような理由で職場へ連絡するかは、大きな悩みどころです。本当に体調が悪い場合もありますが、中には精神的な疲労が主な原因で「嘘ではないけれど、本音とは少し違う」理由を伝えるケースもあります。
ここでは、現場で実際によく耳にする休みの理由と、その背景にある本当の気持ちを整理していきます。
ただし、これらはあくまで実態としてよくある例であって、積極的に推奨するものではありません。安易に同じ理由を繰り返すと信頼を損なう可能性があるため、後ほど解説するリスクや上手な付き合い方もあわせて理解しておくことが大切です。
急な体調不良(頭痛、腹痛、発熱など)
最も多く使われる理由が、「急な体調不良」です。具体的には、朝起きたら頭痛がひどい、吐き気がある、腹痛で動けない、微熱があるなどが挙げられます。
体調不良は第三者が客観的に判断しづらく、受け入れてもらいやすい理由です。また、忙しい病棟では、詳細を根掘り葉掘り聞かれることも少ないため、電話一本で済んでしまう面もあります。
一方で、実際には強いストレスや不安から身体症状が出ている「心身症」のような状態も少なくありません。ストレスが溜まると自律神経が乱れ、頭痛や腹痛、倦怠感など、身体症状として表れることは医学的にも説明されています。つまり、本人としてはズル休みのつもりでも、実際には心身が限界に近づいているサインであることも多く、単なる言い訳と切り捨てず、自分の状態を振り返る必要があります。
家族の体調不良や家庭の事情
次によく挙げられるのが、家族の体調不良や家庭の事情です。
例えば、「子どもが高熱を出した」「同居している親が体調を崩した」「家族を病院へ連れて行かなければならない」といった理由です。家庭を持つ看護師にとって、家族の健康問題は実際に起こり得ることであり、職場側も一定の理解を示すケースが多いです。
しかし、新人でまだ有給も十分ではない時期に、家庭の事情を頻繁に理由として使うと、「自己管理ができていない」「勤務に影響が出やすい人材」と評価されてしまう可能性があります。本当に家族のために休む必要がある場合と、精神的に辛くて家族の事情を口実にしている場合が混ざりやすいため、自分自身でも線引きをしておくことが大切です。家庭の事情を理由にする場合は、一度だけで終わらず、今後の勤務調整について上司と相談することも視野に入れましょう。
メンタル不調をぼかした言い訳
メンタル面の不調は、本来であればしっかりと相談し、必要に応じて休養や受診を検討すべき重要な問題です。しかし、まだ日本の医療現場では、メンタルヘルスに対する理解が十分ではない職場も存在し、「甘え」「根性が足りない」と受けとられてしまうのではないかと不安に感じる新人看護師も多いです。
その結果、実際には「職場へ行くのが怖い」「心がしんどい」と感じていても、「寝不足で頭が回らない」「なんとなく体調がすぐれない」と、身体症状を強調して休みの連絡をするケースもあります。
表現をぼかすことで心理的ハードルは下がりますが、根本的な問題の解決にはつながりません。メンタル不調が続いていると感じる場合は、早めに産業医や上司、研修担当者などに相談することが、結果的に自分を守ることになります。
新人看護師がズル休みするときのリスクと影響

ズル休みしたい気持ちが強いとき、「一日休めばスッキリするかもしれない」と感じることがあります。しかし、短期的にはラクになっても、中長期的にどのような影響があるのかを理解しておくことが大切です。看護師はチーム医療の一員であり、一人の欠勤が他のスタッフや患者ケアに与える影響は決して小さくありません。
ここでは、新人看護師がズル休みを選択した場合に考えられるリスクを、職場からの信頼、勤務評価、そして自分自身のメンタルへの影響という三つの観点から詳しく解説します。単に「ダメ」「よくない」と一方的に責めるのではなく、現実的なデメリットを理解したうえで、自分にとってベストな行動を選択できるようになることが重要です。
職場からの信頼低下と評価への影響
看護師の勤務はシフト制で組まれており、一人が急に休むと、その分の業務を他のスタッフがカバーしなければなりません。とくに人員に余裕がない病棟では、一人の欠勤がその日の業務負担を大きく増やすことになります。
そのため、体調不良の欠勤であっても回数が多いと、「また休むかもしれない人」という印象がつきやすくなります。
新人のうちから急な欠勤が続くと、「責任感が弱いのでは」「仕事へのモチベーションが低いのでは」と評価されるリスクがあります。将来的な部署異動や委員会、研修などの機会にも影響する可能性があり、キャリアの選択肢が狭まることも考えられます。もちろん、病気ややむを得ない事情であれば、正直に伝えたうえで理解を求めるべきですが、理由があいまいな欠勤を重ねることは、信頼残高を目減りさせてしまう行為だと知っておきましょう。
欠勤が続くことによる業務の遅れと不安
新人教育は、一定のスケジュールに沿って進められます。技術の習得、受け持ち患者数の増加、夜勤への入り方など、少しずつステップアップしていくプログラムを組んでいる病院も多くあります。その途中で欠勤が増えると、予定していたタイミングで経験を積むことができず、業務の習得が遅れてしまいます。
業務習得が遅れると、「自分だけできていない」という焦りや不安がさらに大きくなり、それがまた出勤のストレスとなって悪循環に陥ることがあります。つまり、ズル休みで一時的に逃げたとしても、復帰した日の不安や負担が大きくなり、結果的に自分を苦しめる可能性があるのです。必要な休養と、逃避としての休みを見分け、自分の成長と安全を両立できるペースを一緒に考えてくれる指導者を見つけることが重要になります。
自分自身の罪悪感とメンタルへの影響
ズル休みをすると、一時的には「今日は行かなくて済んだ」という安堵感を得られるかもしれません。しかし、時間が経つにつれ、「みんなに迷惑をかけてしまった」「嘘をついてしまった」といった罪悪感に悩まされる人も多くいます。
この罪悪感は、自己肯定感の低下や、「自分はダメな看護師だ」という否定的な自己イメージにつながりやすく、メンタル面の負担を増やす結果になることがあります。
また、一度ズル休みを経験すると、つらい状況に直面したときの「逃げる」選択肢として定着してしまうことがあります。適切な休養は必要ですが、根本的な問題を放置したまま逃避を繰り返すと、最終的には退職という選択肢しか見えなくなる危険もあります。自分を追い詰めないためにも、ズル休みを責めるのではなく、「なぜそこまで追い込まれているのか」を冷静に見つめ直し、早めにサポートを求めることが大切です。
どうしても行きたくない時の現実的な言い訳と伝え方
それでも、「今日は本当に心身ともに限界」「今行けば重大なミスを起こしそうで怖い」と感じる日もあります。そのようなときに、どのように職場へ連絡すればよいのか、悩む新人看護師は少なくありません。
ここでは、現実的に使われることが多い休みの伝え方と、連絡時に意識しておくべきポイントを整理します。
大切なのは、嘘を重ねることではなく、「最小限の情報で、かつ誠実に」伝えることです。また、頻度やタイミングによっては、単なる一日休みではなく、勤務調整や面談が必要なサインにもなります。自分を守りつつ、今後につなげるための連絡の仕方を考えていきましょう。
電話連絡の基本マナーとタイミング
欠勤の連絡は、基本的に勤務開始前のできるだけ早い時間に、電話で行うのが一般的です。
LINEなどのメッセージアプリで済ませることは原則避けた方が良いとされます。電話では、名乗り、所属、勤務予定を明確に伝え、体調不良などの理由と、欠勤か遅刻かを簡潔に伝えます。
例えば、「本日の日勤で勤務予定の◯◯病棟の新人の△△です。今朝から発熱と頭痛があり、体調が悪いため、本日の勤務をお休みさせていただきたいです」といった形です。
この際、むやみに詳細を話しすぎないこともポイントです。長く話すほど矛盾が出る可能性が高まり、自分も追い詰められてしまいます。上司や師長につないでもらった場合も、同様に簡潔に伝え、最後に「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と一言添えると、社会人としてのマナーを保つことができます。
使うべきでない危険な嘘の理由
欠勤の理由として、絶対に避けるべき内容もあります。
代表的なものとしては、「家族の重大な病気や事故をでっち上げる」「感染症を装うが、実際には遊びに出かけてSNSに投稿してしまう」などです。このような嘘は、後で事実と異なることが判明した場合、信頼を完全に失う大きなリスクがあります。
特に医療者は、誠実さや倫理観が求められる職種です。患者や家族の命や生活に関わる以上、「嘘をつく人」というレッテルが一度貼られてしまうと、医療チームの中で重要な役割を任されにくくなり、キャリア形成にも大きな影響を与えます。どうしても休みたいときであっても、取り返しのつかない嘘は避けることが、自分自身を守ることにもつながります。
本当に限界の時の正直な伝え方
心身ともに限界で、「このまま出勤すると重大なミスを起こしそう」「涙が止まらない」「動悸や息苦しさが強い」といった状態にある場合は、無理に元気なふりをして出勤するよりも、正直に状況を伝えて休養を取る方が、結果的に安全です。
このとき、「精神的にしんどいです」とざっくり伝えるだけでも構いませんが、可能であれば、「最近眠れない日が続き、集中できない」「職場に行くことを考えると動悸がする」といった具体的な症状を付け加えると、上司も深刻さを理解しやすくなります。
また、「一度医療機関を受診したい」「面談の機会をいただきたい」と申し出ることで、単なるズル休みではなく、業務継続のための調整として受けとめられやすくなります。正直に相談することは勇気が要りますが、長期的に看護師として働き続けるためには、必要なステップです。
ズル休みしたくなる前にできるセルフケアと相談先

ズル休みをするかどうかを考える段階は、すでにかなりストレスが蓄積している状態です。そこに至る前に、自分でできるセルフケアや、職場内外の相談先を活用して、負担を軽減しておくことが重要です。
ここでは、日常的に行えるストレス対処法と、いざというときに頼れる相談窓口を紹介します。
すべてを完璧に行う必要はありませんが、「これは自分に合いそう」と感じるものから取り入れてみて下さい。些細な工夫でも、継続することで心身の余裕を生み、ズル休みせずに乗り切れる場面が増える可能性があります。
睡眠・食事・運動など基本的な体調管理
看護師は不規則勤務のため、生活リズムが崩れやすい職種です。しかし、睡眠不足や栄養バランスの乱れは、ストレス耐性を大きく下げてしまいます。
まずは、夜勤明けや休日には、できるだけ睡眠時間を確保し、スマホやテレビを長時間見続けないよう意識することが大切です。
食事は、忙しいからといって菓子パンやおにぎりだけで済ませず、タンパク質や野菜を意識して摂ることで、身体の回復力を高められます。軽いストレッチや散歩などの運動も、ストレスホルモンを減らし、睡眠の質を上げる効果があるといわれています。基本的な体調管理は地味ですが、これらの積み重ねが、「もう無理」と感じるまでの余裕を少し広げてくれます。
信頼できる先輩や同僚への相談
新人の悩みは、一人で抱え込んでしまうと深刻になりがちです。同じ病棟に、何でも話せるプリセプターや先輩がいない場合でも、同期や他部署の先輩など、比較的話しやすい人を見つけておくと心強いです。
具体的にどんな場面がつらいのか、どのような言葉や態度が負担になっているのかを話すだけでも、気持ちが整理されることがあります。
また、先輩看護師の多くは、自分自身も新人時代に似たような悩みを経験しています。「私も泣きながら出勤した時期があった」「一度本気で辞めようと思った」などのエピソードを聞くことで、「自分だけではない」と感じられ、気持ちが少し軽くなることもあります。相談することは甘えではなく、安全で質の高い看護を提供するために必要な行動と捉えて下さい。
職場のメンタルサポート窓口や外部機関の活用
多くの医療機関では、職員向けのメンタルヘルス支援として、産業医面談、外部カウンセリングサービス、EAPと呼ばれる従業員支援プログラムなどを導入しています。匿名で相談できる電話窓口や、オンラインカウンセリングを利用できるケースもあり、周囲に知られずに相談することも可能です。
また、自治体や看護協会などが行っている電話相談、心の健康相談窓口なども利用できます。
第三者に話すことで、職場の人には話しにくい悩みを整理できる場合も多いです。メンタル不調は、早めに対処するほど回復しやすく、長期的な休職や退職を避けられる可能性が高まります。「自分はそこまでではない」と我慢せず、少しでも不安が続くなら、気軽に利用してみることをおすすめします。
ズル休みと計画的な休暇取得の違い
ズル休みは、その場しのぎで突然仕事を休む行為を指す一方で、心身を休めるために計画的に休暇を取得することは、むしろ推奨されるセルフマネジメントです。
両者は似ているようでいて、勤務への影響や、周囲からの受け止め方、本人の罪悪感などが大きく異なります。
ここでは、ズル休みと計画的な休暇の違いを整理し、どのように有給や公休を使えば、自分の健康を守りながら職場との信頼関係も保てるのかを考えていきます。新人だからこそ、「休み方」を学ぶことは、長く看護師として働くうえで重要なスキルの一つになります。
有給休暇を上手に使う考え方
看護師にも法律で定められた年次有給休暇があります。
新人の場合、入職から一定期間経過後に付与されることが多く、病院ごとに付与日数やタイミングは異なりますが、本来は心身のリフレッシュや私用のために自由に使って良い権利です。
忙しい病棟では「新人が有給を使いにくい」と感じることもありますが、制度として有給取得を推進している医療機関も増えています。
有給を使う際は、可能な限り早めに希望日を伝え、シフト作成時に反映してもらうことが理想です。そうすることで、周囲も人員配置を調整しやすく、突然の欠勤による負担増を避けられます。計画的に休みを入れることで、「あと◯日頑張れば休める」という見通しが立ち、日々のストレスと付き合いやすくなるメリットもあります。
シフト希望の出し方と調整のポイント
新人でも、ある程度シフト希望を出せる職場が多くなっています。
どうしても外せない用事や、連勤が続くとつらいと感じる場合は、事前に「この週は休みを多めにしてほしい」「夜勤明けの翌日は休みにしてほしい」など、具体的な希望を担当者に伝えることが大切です。ただし、すべての希望が通るわけではないことも理解し、病棟全体のバランスを考えながら相談する姿勢が求められます。
シフト調整は、話し方一つで受け入れられやすさが変わります。「自分だけ楽をしたい」という印象を避けるために、「最近こういう理由で体調管理が難しくて、長く働き続けるためにこのようにしていただけると助かります」といった説明を添えると、理解を得やすくなります。無理をして急な欠勤を繰り返すより、事前のシフト相談で予防する方が、職場にとっても本人にとってもメリットがあります。
ズル休みを減らすための働き方の工夫
ズル休みを完全になくすことが難しい場合でも、その頻度を減らす工夫は可能です。例えば、自分が特に疲れやすいパターンを把握し、「連続夜勤」「重症患者の受け持ちが多い日」などの後には意識的に休息日を設ける、終業後の時間の使い方を見直して睡眠を優先する、といった工夫が挙げられます。
また、自分が苦手な業務や場面を整理し、指導者と共有することで、段階的に慣れていけるよう配慮してもらえる場合もあります。完全にストレスのない職場はほとんど存在しませんが、「自分なりのパターン」を知り、小さな調整を重ねることで、「もう行きたくない」と追い込まれる場面を減らすことは十分可能です。
新人看護師がズル休みを考えた時の判断フローチャート
最後に、「今日は行きたくない」と感じたときに、自分の状態を整理し、どのように判断すればよいかをイメージしやすくするための考え方を紹介します。
ここでは、簡単なフローチャートのように、状態ごとの対応を表にまとめます。実際に紙やスマホにメモしておき、迷ったときに見返すことで、感情だけに流されない判断の助けになります。
| 自分の状態 | 目安となるサイン | 推奨される行動 |
|---|---|---|
| 一時的な疲れ | 寝れば回復しそう、食欲はある | 出勤しつつ、次の休みにしっかり休息を取る |
| 軽い体調不良 | 頭痛、腹痛、だるさがあるが動ける | 出勤前に市販薬や受診を検討し、無理なら早めに職場へ連絡 |
| 明らかな体調不良 | 高熱、強い嘔気、眩暈など | 安全のため欠勤し、受診。職場へ電話で状況を説明 |
| メンタルの限界 | 涙が止まらない、動けない、職場のことを考えると動悸 | 無理に出勤せず、正直に相談。医療機関や相談窓口も検討 |
自分の状態を客観的に整理する方法
判断に迷ったときは、感情だけでなく、具体的な症状や状況を書き出してみると、冷静に自分を見つめやすくなります。例えば、「睡眠時間」「食欲」「体の症状」「気分の落ち込みの度合い」「仕事のことを考えたときの反応」などを紙に書き出し、どの程度生活に支障が出ているかを確認します。
これにより、「単なる疲れ」なのか、「医療的なサポートが必要なレベル」なのかが、ある程度見えてきます。自分一人で判断できないと感じる場合は、そのメモを持って産業医やかかりつけ医、カウンセラーに相談するのも有効です。客観的な視点を取り入れることで、必要以上に自分を責めることも、逆に危険な状態を軽視することも避けられます。
休むか出勤するか迷ったときの目安
最終的に、「今日は休むべきか、出勤すべきか」を判断する目安としては、次のようなポイントがあります。
- 安全に業務を遂行できるだけの集中力と体力が残っているか
- 出勤することで、症状やメンタルが明らかに悪化しそうか
- 過去1か月間の欠勤や遅刻の頻度
- 今後のシフトや有給取得の予定
これらを踏まえ、「今日だけ頑張れば良い」のか、「ここで一度立ち止まるべきか」を考えます。迷ったときには、信頼できる先輩や家族に相談し、一緒に判断してもらうのも良い方法です。
長期的に看護師を続けるための視点
ズル休みを考えてしまう自分を責めすぎる必要はありません。それだけ新人看護師という立場が過酷であり、現場が忙しいという現実もあるからです。ただし、目の前の一日だけでなく、「数年後も自分がどのように働いていたいか」という長期的な視点を持つことも大切です。
そのためには、必要なときに休み、助けを求め、働き方を調整するスキルが欠かせません。ズル休みを完全になくすことではなく、「無理をしすぎず、かつ誠実に」仕事と向き合うバランスを探ることが、結果的に自分を守ります。今のつらさを乗り越えた先に、後輩を支える側として同じ悩みに寄り添える日が来ることも、ぜひ覚えておいて下さい。
まとめ
新人看護師が「ズル休みしたい」と感じるのは、決して珍しいことではありません。責任の重さ、人間関係、夜勤を含むシフト勤務など、心身に大きな負担がかかる環境だからこそ、そのような気持ちが生まれるのは自然な反応ともいえます。
しかし、安易なズル休みを繰り返すと、職場からの信頼低下や業務習得の遅れ、自分自身の罪悪感といったリスクが大きくなります。
どうしても行きたくないときには、電話連絡のマナーを守りつつ、できるだけ誠実に状況を伝えることが重要です。本当に限界を感じる場合は、無理に出勤するよりも、正直にメンタル不調を相談し、必要な支援や勤務調整を受けることが、自分と患者の安全を守ることにつながります。
日頃から、睡眠や食事などの基本的なセルフケア、信頼できる人への相談、職場や外部のメンタルサポート窓口の活用、計画的な有給取得などを組み合わせることで、「ズル休みしないとやっていけない状態」を避けやすくなります。
つらいときこそ一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、自分のペースで成長していきましょう。看護師としてのキャリアは長距離走です。今日一日を何とか乗り切るだけでなく、長く働き続けるための「休み方」「助けの求め方」を身につけることが、あなた自身の未来を守ることにつながります。