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手術のテクニックに加え、手術適応を強調し、患者のQOLと満足度を重視した手術書！

書籍情報

• 編集者

  木村　雅史　医療法人社団善衆会病院理事長・病院長

  著　者

  伊東美栄子　医療法人社団善衆会病院整形外科

  上村　民子　所沢中央病院整形外科

  鈴木　啓司　立正佼成会附属佼成病院整形外科医長

  萩原　敬一　医療法人社団善衆会病院群馬スポーツ医学研究所所長

  橋本　章吾　公立藤岡総合病院整形外科

  柳澤　真也　医療法人社団善衆会病院整形外科

• 定価（本体6,700円＋税）
• B5判／104頁／オールカラー／図281点
• ISBN978-4-906829-58-3
• 発行日：2015年8月25日（第1版）

本書の特長

• 超高齢化社会にある現在、変形性膝関節症（OA）の患者は2,500 万人を超え、さらに増加すると試算されています。
• 高齢者＝膝OAではなく、膝OA＝手術ではありません。整形外科医は高齢＝膝OAにならないよう早期に膝OA予備軍を見つけ、適切な対処、保存的加療で患者のQOLを落とさないよう努めることが急務です。
• 一方、歩行障害をきたし、手術をせざるを得ない患者が増加しつつあり、高齢者においても、術後、発症以前の高いQOLを獲得することが要求されます。
• 高齢者の手術は術前からの対応が必要です。糖尿病、高血圧などの疾患、また骨粗鬆などの合併症が手術および周術期に及ぼす影響も少なくありません。その点が一般成人の骨折などの手術と大きく異なり難しい点です。
• これらの背景を踏まえ本書では、まず膝OAの手術にあたってのテクニックに主眼を置き手術で失敗をせず、短時間かつスムースに手術を遂行できることに重きをおきました。
• 同時に、手術テクニックのみならず、手術適応も強調し、患者の手術に対する満足度、術後QOLの向上を目指しました。
• 執筆陣は、現在、最も多くの手術症例の経験を持つ若手医師としました。鏡視下手術から始まって人工膝関節置換術まで、手術適応の違いはもちろんのこと、いずれの手術においても、術者によって多少のmodify がみられますが、基本的かつstandardな解説としました。
• ご好評をいただいている『失敗しない 膝関節スポーツ外傷の手術』の続編として、本書が明日からの膝OA手術に大いに役立つことを期待します。

目次

• 1章 変形性膝関節症に対する関節鏡視下手術
  • はじめに
  • 1. OAにおける関節鏡手術と適応
  • 2. OAに対する膝関節鏡視下手術の実際
    • 1）Lavage/Debridement
    • 2）Microfracture；マイクロフラクチャー
    • 3）変性半月板断裂手術
  • まとめ
• 2章 変形性膝関節症に対する骨切り術
  • A. 高位脛骨骨切り術（HTO：High Tibial Osteotomy）
    • はじめに
    • 1. OWHTOの適応
    • 2. OWHTOの術式
    • 3. OWHTOの後療法
    • 4. OWHTOの問題点
      • 1）術後疼痛
      • 2）脛骨外側皮質骨骨折
  • B．脛骨顆外反骨切り術（TCVO：Tibial Condylar Valgus Osteotomy）
    • はじめに
    • 1. TCVOの適応
    • 2. TCVOの術式
    • 3. TCVOの後療法
    • 4. TCVOの問題点
      • 1）術中の骨折
      • 2）矯正の目標、限界
  • C．大腿骨遠位骨切り術（DFO：Distal Femoral Osteotomy）
    • はじめに
    • 1. DFOの適応
    • 2. DFOの術式
    • 3. DFOの後療法
    • 4. DFOの問題点
    • 3章 膝蓋大腿関節症に対する手術
      • はじめに
      • 1. PF-OAの手術適応と術式の選択
      • 2. Groeneveld法＋MPFL再建術
      • 3. 膝蓋大腿関節症を伴った膝蓋骨脱臼に対する手術の問題点と展望
    • 4章 変形性膝関節症に対する単顆人工膝関節置換術（UKA）
      • はじめに
      • 1. 手術適応
        • 1）疾患
        • 2）靭帯機能
        • 3）可動域
        • 4）変形の程度
        • 5）非罹患側コンパートメントの状態
        • 6）術中評価
        • 7）全身要因
      • 2. 機種・手技の選択
      • 3. 手術の実際
    • 5章 変形性膝関節症に対する人工膝関節全置換術
      • はじめに
      • 1. TKAの適応
      • 2. 機種・手技の選択
        • 1）機種の選択
        • 2）膝蓋骨置換か非置換か
        • 3）手術手技の選択
      • 3. 手術の実際
        • 1）肢位
        • 2）CR法手技
        • 3）P手技
        • 4）Navigation手技
      • 4. TKAの後療法
    • 6章 人工膝関節置換術の周術期管理
      • はじめに
      • 1. 術前スクリーニング
        • 1）心機能評価
        • 2）既往症評価
        • 3）静脈血栓塞栓症（VTE）スクリーニング
        • 4）金属アレルギー
      • 2. 術中管理
        • 1）感染対策
        • 2）疼痛対策
      • 3. 術後合併症対策
        • 1）VTE予防対策
        • 2）出血対策
      • まとめ

    読者対象

    整形外科医、研修医