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心不全治療に変革をもたらす画期的な薬物治療の指南書！

書籍情報

• 編集者

  医療法人三和会東鷲宮病院 副院長　水原　章浩

  執筆者

  水原　章浩　医療法人三和会東鷲宮病院 副院長

  山村　由孝　大塚製薬株式会社医薬品事業企画部バソプレシンプロジェクトリーダー

  加藤真帆人　日本大学医学部内科学系循環器内科学分野 助教

  田口　明美　医療法人三和会東鷲宮病院 看護師長

• 定価（本体3,000円＋税）
• B5判／88頁／2色刷り／図56点・表8点
• ISBN978-4-906829-44-6
• 発行日：2014年9月30日（第1版）

本書の特長

• 2010年に、体液貯留のある心不全を適応としてトルバプタン（商品名：サムスカ）が登場し、電解質の移動なく、体内の余分な水分だけを取り除くという、いままでの利尿薬の概念を打ち破る画期的な薬を用いることが可能となりました。重篤な副作用が少ないことから、既存の利尿薬による心不全治療に大きな変革をもたらす薬剤です。
• 本書は水利尿薬トルバプタンによる心不全治療をわかりやすく指南するもので、 まず、総論として、薬の開発から臨床応用にいたる詳細な内容を解説。 次に、新しい心不全の治療概念であるクリニカルシナリオについて概説し、トルバプタンが有効となる患者さんの病態を解説します。 さらに著者の自験例に基づく適応症例を提示し、実際の投与法や注意点を示します。 一方、トルバプタンは飲水制限がなく、従来の心不全のケアと異なる点があることから看護の面での工夫などケアの実際を解説します。
• 本書はトルバプタンを処方する医師をはじめ、看護師、薬剤師などコメディカルの方々の臨床の現場で大いに役立つものです。

目次

• Ⅰ章　水利尿薬トルバプタン（サムスカ®）総論
  • はじめに
  • 1．浮腫に対する利尿薬治療とその問題点
  • 2．バソプレシンとは
  • 3．非ペプチド性バソプレシン拮抗薬トルバプタンの創薬
  • 4．基礎試験成績
  • 5．臨床試験成績
    • 1）浮腫性疾患
    • 2）低ナトリウム血症
    • 3）常染色体優性多発性嚢胞腎（ADPKD）
  • 6．安全性と適正使用
  • おわりに
• Ⅱ章　クリニカルシナリオ別のトルバプタンの使用法
  • はじめに
  • 1．心不全治療に不可欠な薬物「利尿薬」
  • 2．フロセミドによる心不全治療とWRF
  • 3．新しい「水利尿薬」トルバプタンの作用機序とその多面的効果
    • 1）低Na血症の改善
    • 2）浮腫の軽減
    • 3）血行動態の維持
    • 4）WRF予防効果
  • 4．クリニカルシナリオごとのトルバプタンの適応
    • 1）CS1
    • 2）CS2
    • 3）CS3
    • 4）CS4
    • 5）CS5
  • 5．Volume Overloadを伴う急性心不全（CS2）へのトルバプタンの使用法
    • 1）早期の導入と早期の離脱
    • 2）適切な飲水量の管理
    • 3）できる限り入院中に離脱を試みる
  • まとめ
• Ⅲ章　一般市中病院での使用、成績、注意点
  • 1．電解質の変動を伴わない利尿薬が欲しい
  • 2．サムスカ®を使ってみた
  • 3．当院でのサムスカ®使用経験
    • 1）疾患のうちわけ
    • 2）サムスカ® 投与前の患者プロフィール
    • 3）投与の仕方
    • 4）結果
    • 5）副作用
    • 6）治療評価
  • 4．症例提示
• Ⅳ章　看護師の視点からみたサムスカ® 使用患者のケアの実際
  • はじめに
  • 1．サムスカ®の特徴
    • 1）水分制限がない
    • 2）大量の尿が出る
    • 3）電解質異常をきたさない
    • 4）循環動態を悪化させない
  • 2．日常ケアのポイント
    • 1）バイタルサイン
    • 2）身体の観察
    • 3）水分出納～インアウトバランス
    • 4）体重
  • 3．症例提示　実際の患者さんの温度表の記載
• Ⅴ章　今後の展望
  • 1．サムスカ®の印象
    • 1）電解質異常をきたしにくい
    • 2）循環動態を悪化させない
    • 3）腎機能低下をきたしにくい
  • 2．今後の展望
  • まとめ

読者対象

循環器科医ほか一般医、看護師、薬剤師